★ 各話あらすじ(ネタバレ)

第1話 拾われた少女

▼ この国には二つの街が存在する。ひとつは中〜上流階級が住む「庭」、もうひとつはそれ以外の住む「地下」という街だ。

地下に住むシマはある日道で倒れていた少女を拾う。彼女は金銭目的の臓器代替(トラン)を行っており、そのせいで命の危険にさらされるが
一命を取り留める。

彼女(ナノハナ)は記憶を失っており、解るのは「庭に行きたがっていた」ということだけだった。記憶が戻るまでは同じように「庭に行くこと」を目的とするシマ、イタチ、カシス、

ヨルと行動を共にすることになる。

 

第2話 蝶に囚われた男

▼ 地下には二つの特徴的な事象がある。ひとつは「Geek」と呼ばれる遺伝子疾患。もうひとつは「悪い夢」と言われる人の精神に深く関連する力だ。

シマたちはこの二つの力をうまく利用し、庭の情報を集めていた。ある夢の暴走による事件の被害者であり加害者の青年から庭の地下に対する警戒態勢を聞き、庭へ行くことは

容易ではないと改めて心に留める。

 

第3話 シマとナツメ

▼ 夜中、妙な夢を見て目覚めるナノハナ。彼女はイタチにお前とシマは似ていると言われ、シマも自分のように記憶がないのかとイタチに詰め寄った。

根負けしたイタチはシマの過去について話し始める。ナツメ(過去のシマをこう呼ぶとする)とイタチは三年前までは庭の医務局の外科医だった。ナツメは自信家で独裁的な

性格だったが、驚異的な才能のおかげで誰も逆らう者は居なかった。ある日一人の少女が医務局に運び込まれた。ナツメは彼女の手術にあたるが、数時間後手伝いにきたイタチが

見たのは死亡した患者と血まみれのナツメだった。ナツメは一切の記憶と医師としての能力を喪失しており、性格も別人のように変わっていた。また、Geekを発症していることが解

り、地下に送られることになってしまう。シマを信頼し尊敬していたイタチは彼とともに地下に行く決意をした。

シマはナツメが消え、自分が現れた理由を探るために庭に戻ろうとしていると知り、ナノハナは自分を助けてくれた、そして自分と似た境遇にあるシマの力にりたいと心に決める。

 

第4話 双子と03番街事件

 シマはアパートのオーナー、ユキからいつものように仕事を持ちかけられる。何でも03番街で多発している通り魔事件を解決して欲しいとのこと。

いささか物騒な事件なので郊外に住む双子のアズとキズに手伝ってくれるよう持ちかける。彼らは血の繋がらない母をGeekで亡くし、そのショックから彼らもまたGeekを発症した。

二人だけで生きていくためにその力を利用し、今回のように危ない仕事をこなして生活していた。

事件はアミティという一人の美しい歌声を持つ少女の悪い夢の暴走が引き起こしていた。シマたちは協力のもと彼女を救い出し、再び双子に別れを告げる。

▼ 一方その頃、地上の街「庭」の医務局では不可解な研究をする医師が居た。彼は完全な形の「命の実」と呼ばれる何かを探していた。

助手から地下で常人より優れた「回復力を持つ子供」が発見されたこと、また、彼らが臓器移植を受け、その力を身につけたことを聞き、彼らに臓器を提供したドナーを探し出すよう

指示するが、捜索が難航していると聞き、彼らに移植された臓器そのものからドナーを探るため、彼らの臓器を買い取り、庭まで運搬するよう命じる。